日本内科学会雑誌
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1. 1類感染症
1)ウイルス
倉田 毅
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1999 年 88 巻 11 号 p. 2134-2140

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抄録

ヒトに感染して,皮膚や内臓に出血を生ずるウイルス病は多数あるが,いわゆる今回の法律改正にともなう“新法”の中で, 1類感染症として位置づけられているウイルス性出血熱には4疾患が含まれる.それらの特徴は(1) 3疾患はサハラ砂漠以南にある. (2)臨床的には発熱,頭痛,咽頭痛などを主徴とし,しばしば重症化し出血を生ずる. (3)これは最も重要で,感染者や患者の血液により,ヒトからヒトへ感染が生ずることで,医療用具の欠如により,予期せぬ大発生となる.この定義にそう疾患は,ラッサ熱,エボラ出血熱,マールブルグ病,クリミア・コンゴ出血熱である.

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