日本内科学会雑誌
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家族内での成人間伝播が示唆された髄膜炎菌性髄膜炎
井口 具隆内田 淑子栗山 謙宮澤 啓介木村 之彦大屋敷 一馬増田 真之内海 裕也田中 智香子増田 剛太
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2000 年 89 巻 8 号 p. 1642-1644

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抄録

近年本邦では髄膜炎菌性髄膜炎は年間数例の発症を認めるのみであるが,激症型ではいわゆるWaterhouse-Friderichsen症候群をきたし予後不良であり,早期診断・治療が重要である.本例は成人の激症型の髄膜炎菌性髄膜炎として発症し,かつ,母親への家族内伝播が示唆された稀な症例である.診断上髄液サイトスピン標本による好中球内に貪食された双球菌の鏡検が重要と考えられた.

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