日本内科学会雑誌
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4.深部静脈血栓症
石丸 新
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2001 年 90 巻 2 号 p. 277-281

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抄録

深部静脈血栓症の診断症例数は増加する傾向にある.本症は患肢の腫脹,緊満感あるいは疼痛を主症状とし,ときに二次的動脈攣縮や高度腫脹により動脈血行障害をきたす重症例があり,また肺動脈血栓塞栓症の原因となる.慢性期には,浮腫や倦怠感が持続し,皮膚色素沈着や静脈瘤,鬱血性下腿潰瘍などを併発して治療に難渋する血栓後遺症を呈することがあり,早期診断と初期治療の重要性を認識し,病態に応じて適切に対処すべきである.

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