日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
3.成人検尿および血清クレアチニン測定の意義と現状
茨城県の健診データを中心に
石田 久美子石田 裕山縣 邦弘小山 哲夫成田 光陽
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 90 巻 7 号 p. 1199-1206

詳細
抄録

成人では職域,地域で健診が実施されているが,学童と異なり,暫定診断,結果の集計まで含めたシステム化は行われていない.茨城県の健診結果では,血清クレアチニン(S-Cr)異常者は尿蛋白陽性者に多く,また,年代が高いほど多い.一方, S-Cr異常者の6割以上が尿検査で異常を認めない.腎機能予後は尿蛋白陽性群,高血圧群で悪い.軽度腎機能異常者は腎障害としての治療を受けていない者が多く,成人領域における管理システムの構築が望まれる.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top