日本内科学会雑誌
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Enterotoxin Bにより生じたと考えられるトキシックショック症候群の1例
太田 啓介久野 伸夫衛藤 理砂大野 誠日吉 徹吉次 通泰
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2002 年 91 巻 5 号 p. 1601-1603

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抄録

症例は44歳,女性.月経中にタンポンを使用していた所,嘔気,嘔吐,下痢,高熱,紅斑を来たし,短時間にショックに陥ると共に多臓器不全の様相を呈した.急性期に施行した咽頭,血液,尿培養は全て陰性であったが,月経血培養にて黄色ブドウ球菌が検出され,またエンテロトキシンB抗原が陽性であった.エンテロトキシンBが起因毒素と考えられるトキシックショック症候群の症例は稀であるため報告した.

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