2003 年 92 巻 12 号 p. 2326-2331
大学附属病院の持つ特殊性のひとつに,教育研究機関としての大学の講座機能に診療機能が求められていることが挙げられる.大学附属病院の総合診療部門が果たす役割は,全人的・包括的医療に対する社会のニーズを満たす医療を提供すること,およびそのような医療ニーズに見合った優れた総合診療医を育成することであり,また臓器別専門診療への分化を補完する機能も求められる.入院診療においては,新たな概念に基づくHospitalist制度も今後の検討課題である.