日本内科学会雑誌
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肝生検組織からPolymerase chain reaction法により結核菌を検出し肝結核と診断された1例
丹波 祥子桐山 和雄園田 隆古林 孝保加藤 哲也椿尾 和美沈沢 尚恵松嶋 伸好金山 良男姫野 誠一
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キーワード: 肝結核, PCR法, 診断
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2003 年 92 巻 6 号 p. 1082-1083

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抄録

症例は80歳,男性. 38°Cの弛張熱を主訴に入院した.白血球増加なく,胆汁うっ滞型肝障害を認めたが,腹部画像上著変認めなかった.肝生検により類上皮肉芽腫が検出されたが,抗酸菌染色や培養では結核菌陰性であった.肝ホモジネートを対象としたPCR法にて結核菌の存在を同定し肝結核と診断しえた. PCR法は菌数の少ない場合でも検出可能であり,肝結核の診断に有用と考える.

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