日本内科学会雑誌
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4.非小細胞肺癌
1)分子標的治療
六車 博昭矢野 聖二曽根 三郎
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2003 年 92 巻 7 号 p. 1284-1290

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抄録

EGF受容体阻害薬(ゲフィチニブ/イレッサ®)は,第II相臨床試験(IDEAL1, 2)で高い奏効率とQOLの改善が明らかとなり, 2002年7月に本邦で承認された.しかし,抗癌薬との併用効果がみられなかったことや臨床試験でみられなかった肺障害などの重篤な副作用が出現していることより,安全性の評価と他の薬剤・治療法との併用を含む最適な投薬計画についての検討が必要である.ゲフィチニブ以外にもEGF受容体, VEGF受容体などを標的とした薬剤の開発が進んでいる.本稿では,これらの分子標的薬および今後の展開について概説する.

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