日本内科学会雑誌
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リン代謝異常症とFGF-23
福本 誠二
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2004 年 93 巻 6 号 p. 1211-1216

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抄録

X染色低優性低リン血症性くる病/骨軟化症(X-linked hypophosphatemic rickets/osteomalacia: XLH),常染色低優性低リン血症性くる病/骨軟化症(autosomal dominant hypophosphatemic rickets/osteomalacia: ADHR),および腫瘍性くる病/骨軟化症(tumor-induced rickets/osteomalacia: TIO)は,いずれも尿細管リン再吸収障害に基づく低リン血症を特徴とする疾患である.これらの疾患では,通常血中カルシウム(Ca)濃度には異常は存在しないことから,副甲状腺ホルモンなどのCa調節ホルモンとは別個のリン調節因子の存在が想定されてきた. Fibroblast growth factor (FGF)-23は, ADHRの原因遺伝子としてポジショナルクローニングにより同定されるとともに, TIO惹起因子としても同定された.また, XLH患者でも血中FGF-23の上昇が報告されている.さらにFGF-23ノックアウトマウスは,これらの疾患とは逆に高リン血症を示す.従ってFGF-23は,複数の低リン血症性疾患の発症に関与すると共に,生理的にも血中リン濃度調節に重要な役割を果たすと考えられる.

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