名古屋文理大学紀要
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エコ調理法と一般調理法による調理排水汚濁負荷量の検討
宮澤 洋子宮島 彩山田 直子北川 絵里奈谷口 泉林 恭子芳本 信子
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キーワード: エコ調理法, 調理排水, COD, BOD
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2015 年 15 巻 p. 5-12

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抄録

水質汚濁の原因は,家庭からの生活排水によることが大部分を占めている.特に台所からの油を含んだ排水が大きな問題となっている.本研究では調理排水汚濁負荷量の低減に配慮し,考案したエコ調理法によるレシピと一般調理法によるレシピとで,水の使用量,化学的酸素要求量(COD),生物学的酸素要求量(BOD),全リン,全窒素,n-ヘキサン抽出物質にどのような違いがでるか比較した.その結果,水の使用量54.1%,COD95.5%,BOD85.4%,全リン90.0%,全窒素91.3%,n-ヘキサン抽出物質81.4%の削減率となった.献立は異なるもののエコ調理法を支持する結果となった.エコ調理法は調理排水負荷量を低減する効果があると考えられる.また,食味調査の総合評価では,良い36.2%,やや良い52.4%とあわせて88.6%の良いとする評価が得られたことから,エコ調理法での調理排水負荷量の低減は食味や嗜好面からも有効な調理法であることが示唆された.

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© 2015 名古屋文理大学
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