2023 年 23 巻 p. 89-96
本研究は,女子高校生における睡眠と朝食欠食の関連を明らかにし,食育のための基礎資料を得ることを目的とした.4校の女子高校生1,720人を本研究の解析対象とした.朝食欠食の有無と,就寝時刻,起床時刻,睡眠充足感,目覚めの気分の関連の解析を行った. 多変量ロジスティック回帰分析の結果,朝食欠食の有無と,就寝時刻,起床時刻,目覚めの気分との間に有意な関連が認められた.就寝時刻については,「10時以前・10時台」を基準とし朝食欠食のオッズ比を算出すると,「午前1時以降」や「決まっていない」ではオッズ比が有意に高かった.起床時刻については,「午前6時以前」を基準とし朝食欠食のオッズ比を算出すると,「午前7時台」ではオッズ比が有意に高かった.目覚めの気分については「良い」を基準とし朝食欠食のオッズ比を算出すると,「良くない」ではオッズ比が有意に高かった.