2024 年 40 巻 4 号 p. 314-319
うつ病は気分の落ち込みや興味の減退を主症状とする高罹患率の精神疾患であり,慢性化や再発を繰り返し,個人や社会に大きな影響を与える.その慢性化や再発のリスク要因である反芻思考は,ネガティブな考えを繰り返すことで抑うつ症状を悪化させる.近年の脳画像研究では,うつ病患者においてデフォルトモードネットワーク(DMN)の過活動やエグゼクティブネットワーク(EN)の低下が報告され,これらの脳内ネットワークの異常がうつ病の反芻症状と関連していることが示唆されている.本稿ではこれらの知見と今後の展望を議論する.