宇都宮大学
1986 年 35 巻 6 号 p. 33-45
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一 坊っちゃんのアイデンティティ、いいかえると自己のかけがえのなさの感覚は、小説中の事件(マドンナの争奪)に対する坊っちゃんの態度決定にあらわれる。二 生徒を<豚>視する一方、<教育>を理想視する坊っちゃんとは、人間を社会から切り離し、個としてその行動と意識だけを書くという漱石の方法によるものだ。三 小説中、清からマドンナへ重心が移動する。作者に残された課題は、現実の女マドンナに口をきかせることだった。
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