日本文学
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Print ISSN : 0386-9903
長編読本における王国幻想 : 綾足・京伝・馬琴(日本文学における<他者>-<天皇制>の問題をめぐって-,文学の部,<特集>日本文学協会第43回大会報告)
佐藤 深雪
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1989 年 38 巻 3 号 p. 28-47

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抄録

近世後期における長編読本の成立を、宣長・真淵の擬古典主義から導き出される寓言物語論から論じる。これによって、雅文体の長編読本と、和漢混淆文によって書かれた長編読本との接点が明らかになるはずである。そして、綾足の『本朝水滸伝』、京伝の『善知安方忠義伝』、馬琴の『南総里見八犬伝』という長編読本のエポックとなった代表作を論じ、近世散文史の構想を提示する。

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© 1989 日本文学協会
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