日本文学
Online ISSN : 2424-1202
Print ISSN : 0386-9903
闘う父の娘 : 初期一葉における性的差異(ジェンダー)の問題(<小特集><作者>・<作家>)
関 礼子
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1991 年 40 巻 1 号 p. 14-24

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抄録

今日自明の理として流通している作品の唯一無二の起源としての「作者」という考えを退けるならば、「作者の復権」以前にまず「作者とは何か」が問われなくてはならないだろう。今日、テクスト論、読者論等によって「作者」は解体されつづけてきたが、それらの脱構築の試みの中にも「性的差異(ジェンダー)」という視点は脱け落ちていたように思われる。ここでは初期一葉を例にとって「作者」「テクスト」「性的差異」について考えてみる。

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© 1991 日本文学協会
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