名古屋大学大学院
1991 年 40 巻 1 号 p. 36-49
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『源平盛衰記』は、儒教の政治思想に立脚した政道観を尺度として、天皇や上皇を為政者としての面から評価する。乱国のもととなる失政を指弾し、仁政あるいは徳政といった正しい政道を提示する。その際、ことわざを挿入することで、その場の状況を収斂し、個々の出来事に普遍性を付与する。したがってそこに、後の世の鏡であろうとする一性格を見出すことができる。
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