日本文学
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宮澤賢治『ポラーノの広場』の音 : 起源への遡行の不可能性
押野 武志
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1993 年 42 巻 1 号 p. 66-75

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抄録

宮濟賢治『ポラーノの広場』は<音>をめぐる物語であるが、<音>の起源への遡行の不可能性を音声言語と文字言語の特質を視野に入れながら明らかにしたい。また、テクストの文字そのものが<音>の起源であるとするなら、読む行為において<音>に共振することができる。読者は語りの志向する言表とは異質な音=ノイズを拾いとることができる。そして、ノイズ(山猫という記号・風の音…)こそが自閉的なテクストを開いていく原動力となる。

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© 1993 日本文学協会
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