日本文学
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「芋粥」の二重性 : アレゴリーの挫折と近代文学的言語(<特集><近代文学>という領域-異風の声-)
友田 悦生
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1994 年 43 巻 11 号 p. 27-36

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抄録
従来、意味内容上の対立として処理されてきた「芋粥」の亀裂を、言語機能そのものの二重性として捉え直すとき、この亀裂が、シンボリックな機能による小説的設定と、アレゴリカルな物語的言語との不適応であることが理解される。この不適応を見定めることで、シンボルの機能に依拠する近代文学的言語が異化されると同時に、アレゴリーの根底に潜む恐るべき現実、意味の崩落した「死物」としての現実の影が浮かび上がるだろう。
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© 1994 日本文学協会
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