明治大学大学院
1996 年 45 巻 10 号 p. 10-21
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近時研究が進展してきた、黄表紙の役者似顔絵使用は、当時の劇壇の諸情勢をふまえて読んで、初めてその意味が理解できるものがいくつか存在する。『秀鶴日記』等で安永七年八月以降の劇界の内紛を追うことによって、それに取材した黄表紙を新たにいくつか見出した。同趣向の滑稽本・洒落本は既に指摘されているが、黄表紙の場合は、役者似顔を解明して初めてそれと知り得るのであり、演劇研究・役者絵研究を前提として成り立つ。
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