立命館大学
2004 年 53 巻 2 号 p. 9-18
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真言密教法流には、異なる種類の即位法が複数存在している。本橋では、これら即位法の即位印明、伝授者である摂〓家と寺家との関係性、即位法に登場する天皇の異称を中心に検討、鎌倉時代の真言密教界における「帝王」の位相について考察した。真言密教界における複数の即位法の存在は、王統分立という実情に矛盾なく、コンパクトな即位印明によって複数の「帝王」を多元的に創出することを可能とし、寺家の内外で王法仏法相依を変容せざるを得なかった「帝王」の位相が存在していた。
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