成城短期大学
2005 年 54 巻 4 号 p. 20-31
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これまで、「写生」は、「小説」というジャンルと相容れないと論じられてきた。しかし、寺田寅彦の「小説」では、<見たまま>を描くという「写生」の方法が、<見る>主体の意識の統御を超えた視覚像を再現する試みへと組み替えられ、また、そのような主体のあり方を、プロット化することが試みられている。寅彦の「小説」の試みからは、「写生」が、<無意識>を備えた主体のあり様を描く「小説」へと展開したことが分かる。
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