福岡女学院大学
2005 年 54 巻 5 号 p. 11-18
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崇神紀のモモソヒメの託宣と神婚伝承は、連動したものとして読むことが可能で、神婚伝承はモモソヒメの視線に近い所で語られており、シャーマニズムの憑霊や脱魂という心的体験と重なる位相を持つ。肥前風土記の佐用姫の場合は、託宣とは一見無縁と見えるが、神と問答する神婚伝承としてモモソヒメと近似する。これらの神婚伝承は、単なる話型が様式化したものではなく、語り手の視点が行為主体の心的体験に立ち入りシャーマニックに語られて生成したのではないか。
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