日本文学
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近世人の蔵書形成と書物の流通 : 信州更級郡岡田村寺澤直興の場合(<特集>近世文学 出版と流通)
若尾 政希
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2008 年 57 巻 10 号 p. 50-58

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抄録

寺澤直興は、信濃国更級郡岡田村の上層農民として、一八世紀後半から一九世紀の初めを生きた人物である。本稿は、直興が書いた『世帯道具覚』を史料にして、直興が書物をいつどのようにして購入したのか、直興の蔵書形成過程を解明し、書物の流通の諸相をみようとしたものである。直興は信州の地方書肆で書物を購入するとともに、人を頼んで京都と江戸で書物を購入していた。

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© 2008 日本文学協会
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