相模女子大学
2010 年 59 巻 10 号 p. 36-46
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『板東忠義伝』は従来『水滸伝』との関係のみが注目され、その作品内容や、史書との関係が問われることはほとんどなかった。しかし、本作は史実との関係においても、その虚構性においても、きわめて精緻に構想された高いレベルの作品である。本稿では、その概要を紹介しつつ、史書との関係を模索し、その歴史意識を明らかにするとともに、史実を踏まえつつその狭間に架空の物語を構想するという、いわゆる「稗史」の方法に注目する。
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