日本文学
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馬琴読本『開巻驚奇侠客伝』論 : 『封神演義』『通俗武王軍談』との関連を中心に
三宅 宏幸
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2010 年 59 巻 2 号 p. 9-19

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抄録

書翰に「挾客伝は得意の作」と書いた馬琴は、読本『開巻驚奇侠客伝(かいかんきょうききょうかくでん)』第一集自序に、書名にもなる「侠」を「身を殺して仁を成す者」と定めた。本稿では、馬琴が「仁」を持つ「侠客」を表現するため、「仁徳」を大義とする周王朝が殷王朝を伐つ殷周革命に取材した、中国白話小説『封神演義(ほうしんえんぎ)』及び通俗軍談『通俗武王軍談(つうぞくぶおうぐんだん)』を利用したことを指摘する。さらにこの殷周説話が、『侠客伝』の世界や構想に関わることを明らかにする。

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