同志社大学大学院
2011 年 60 巻 12 号 p. 13-23
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馬琴は天保二年に、『水滸後伝』の批評「水滸後伝国字評半閒窓談」を執筆した。だが従来、その批評が与えた後続作品への影響は検証されない。
本稿では、「半閒窓談」と執筆時期が近い『開巻驚奇俠客伝』をとりあげ、豪袁の形象や行動と『水滸後伝』との関連を指摘し、単純に『水滸後伝』を典拠としたのではなく、馬琴が批評をふまえて応用したことを述べる。
加えて、未完の『俠客伝』の構想を、一部推定する。
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