日本文学
Online ISSN : 2424-1202
Print ISSN : 0386-9903
特集・〈第三項〉と〈語り〉――ポスト・ポストモダンと文学教育の課題
「羅生門」「山月記」の〈語り〉を読む授業――その構築に向けて
丸山 義昭
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2012 年 61 巻 8 号 p. 54-64

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抄録

「羅生門」「山月記」、それぞれの〈語り方・語られ方〉を読むことで、物語内容をどう対象化していけるか。どのような問いかけによって、生徒の読みを揺さぶることができるか、「羅生門」では生徒の読みを検討しながら、授業を進めた。「山月記」では李徴の語りと、作品全体の語りの双方を相対化する授業を行った。語り手の、登場人物に対する見方、人物との距離を明らかにすることで、何が浮かび上がってくるのか。授業の概要と、考えていることの報告である。

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© 2012 日本文学協会
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