京都大学
2015 年 64 巻 2 号 p. 33-43
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源氏鶏太の初期サラリーマン小説については、これまで『三等重役』に象徴される「戦後的」な「明るさ」が指摘されてきた。しかし他の初期作品群には、むしろ敗戦国としての〈暗い戦後〉が表出されている。本稿では源氏の初期サラリーマン小説におけるこうした「戦後」の二重性を問い直し、『三等重役』の「戦後的」な「明るさ」がいかなる文脈で登場し、またその背後にはどのような社会的力学が働いていたかを明らかにしていく。
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