愛知淑徳大学
2016 年 65 巻 7 号 p. 66-76
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「人生の幸福」(大13)をはじめとする正宗白鳥の同時期の作品では、自意識に苛まれ、それの消滅を希求するが、人間である限り自意識からは逃れられないというさまが描かれており、知性や人間存在への疑念という問題にまで迫っている。こうした作品は、いわゆる新感覚派をはじめとする若手の文学者にも共感をもって迎えられた。以上をふまえると、保守的な文学者と目されてきた白鳥だが、その評価も再考を迫られる。
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