日本語教育
Online ISSN : 2424-2039
Print ISSN : 0389-4037
ISSN-L : 0389-4037
寄稿論文
日本語教育へのコーパスの活用に向けて
砂川 有里子
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 150 巻 p. 4-18

詳細
抄録

 日本語教育でのコーパスの活用は,英語教育に比べると遅れてはいるが,昨今のパソコン性能の向上や大規模コーパスの構築といった動きに伴って,ここ数年で飛躍的に研究が進展し,応用への試みも数多くなされるようになった。本稿ではコーパスとは何かを概観し,コーパスを活用することの意義を日本語学と日本語教育において確認した上で,日本語教育にコーパスを活用した事例について,①シラバス・デザインに役立つ語彙や文型の研究,②学習辞書や参考書に役立つコロケーション研究,③日本語学習者コーパスを利用したレベル判定指標の研究,④コーパスを活用した学習者支援のためのツールや参考書の4つに分けて紹介し日本語教育でのコーパス活用に関する可能性と課題について述べる。

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 日本語教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top