日本化学会誌(化学と工業化学)
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Print ISSN : 0369-4577
一般論文
ポリ塩化ビニルの熱分解時に発生する塩化水素の抑制
中澤 克仁片山 恵一坂村 博康安井 至
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2001 年 2001 巻 1 号 p. 45-53

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抄録

PVC(ポリ塩化ビニル)は燃焼によりHCl(塩化水素)を発生するため,焼却炉の腐食や火災時の人的な被害など,さまざまな問題を抱えている.
 本研究では,PVC中に混入することでHCl捕捉効果が確認されているCaCO3およびLi2CO3の粒径調整や脂肪酸による凝集防止を行い,単独または複合配合したPVC試料を作製して,熱分解時に発生するHClの捕捉効果を調べた.また,鉄化合物は熱分解を促進することが知られており,粒径処理等を行ったFeO(OH)を混入したPVC試料についても燃焼実験を試みた.
 その結果,CaCO3またはLi2CO3単独よりも複合配合すること,特にCaCO3 : Li2CO3 = 3 : 1(モル比)の配合比付近でPVC燃焼におけるHCl発生を効果的に捕捉することが認められた.さらに鉄化合物(FeO(OH))を混入したPVC試料のHCl捕捉効果でも,FeO(OH)の混合配合によるHCl捕捉効果の向上を得た.

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© 2001 The Chemical Society of Japan
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