日本化学会誌
Print ISSN : 0369-4577
一般論文
ホルムアルデヒド環状アセタールとエチレンオキシドとの新規環拡大反応
山崎 有亮正本 順三
著者情報
ジャーナル フリー

2001 巻 (2001) 6 号 p. 371-376

詳細
PDFをダウンロード (492K) 発行機関連絡先
抄録

前回までの報告で,1,3,5-トリオキサンとエチレンオキシドとの環拡大反応という新規反応を見いだしたことを報告した.また,そこで,三つの新規化合物の同定を行った.今ここで,このタイプの反応がホルムアルデヒド環状アセタールとエチレンオキシドとの環拡大反応に一般化されることを見いだした.最初に,このタイプの反応が1,3-ジオキソランとエチレンオキシドとの間で起こり,1,3,6-トリオキサシクロオクタン,1,3,6,9-テトラオキサシクロウンデカン,1,3,6,9,12-ペンタオキサシクロテトラデカンが生成することを確認した.エチレンオキシドの初期濃度が低い際には,1,3,6-トリオキサシクロオクタンの生成が優先し,その生成の選択率はほぼ99%であった.しかしながら,エチレンオキシドの初期濃度を高めると,1,3,6-トリオキサシクロオクタン,1,3,6,9-テトラオキサシクロウンデカン,1,3,6,9,12-ペンタオキサシクロテトラデカンの混合物が生成することが認められた.さらに,1,3-ジオキサシクロヘプタンとエチレンオキシドとの間でも同様の環拡大反応が生じることを確認した.これらのことから,ホルムアルデヒド環状アセタールとエチレンオキシドとの間で,一般的に環拡大反応が生じるものと結論される.

著者関連情報
© 2001 The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top