日本化学会誌(化学と工業化学)
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技術論文
超臨界水中でのポリプロピレンの軽質油への分解
松井 哲治大西 将史
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2002 年 2002 巻 3 号 p. 441-447

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抄録

超臨界水中でポリプロピレンの分解を行い,分解率,ガス発生量,油相成分およびガス成分のガスクロマトグラムを測定し,次の結論を得た.(1)分解率に及ぼす反応温度の影響は非常に大きく,高分解率を得るためには430 °C以上を必要とした.(2)高温にするほど,反応時間を長くするほど,分解率や油収率は向上した.これに伴うガス発生量の増加は水充填率を高くすると抑制された.(3)分解率や油収率に及ぼす試料量の影響は比較的少なかった.(4)得られた油分のガスクロマトグラムから,種々の飽和および不飽和炭化水素や芳香族炭化水素が生成していることが推測される.温度および時間とともに低分子化が進行し,やがて市販のガソリンの組成に似た軽質油分となることが確認できた.(5)ガス成分はメタン,プロパンやブタンなどとともに水素ガスが生成していることが確認できた.(6)分解雰囲気ガスの生成油成分への影響は小さい.

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© 2002 The Chemical Society of Japan
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