57 巻 (1954) 3 号 p. 185-187
水銀法によって静置水銀陰極を用い,食塩及び塩化カリを電解して,アマルガム結晶析出迄の時間,急激なる水素発生時間と電流密度の関係をしらべた。水銀を十分麗搾させて電解した場合は結晶の析出温度と平均液状アマルガム濃度との関係は,溶解度曲線に一致するが,水銀を静置した場合は,結晶析出時間は溶解度曲線から予想される値と異なり,K-アマルガムがNa-アマルガムに比して析出時間が遅くなる。これはK-アマルガムの過飽和現象と陰極表面の渦流によるもので,種々の条件で比較すると,渦流速度はK-アマルガムの方が速い。渦流速度がアマルガムの.濃度上昇速度に影響する事は,表面アマルガムの濃度測定結果及び結晶の析出時間を早める不純物が,アマルガム濃度の上昇と共に益々渦流速度を遅くする実験事実より明かである。