63 巻 (1960) 9 号 p. 1628-1631
メチルメタクリレートをグリニャール試薬によって重合する際,溶媒および温度がいかなる影響を与えるかを追求した。まず重合温度は低温の方が室温より高分子物を高収率で得られ,溶媒としてはエーテルより,トルエン,クロロホルム,または何も使用しない方が重合率および分子量ともに大きい。次に開始剤としてはグリニャール試薬のエーテル溶液を使用するより,トルエン,ヘプタン溶液を使用する方が効率がよかった。低温で出来た重合体はアセトン不溶,ベンゼンに熱時可溶,冷えるとゲル化する特異な溶解性を示し,赤外線スペクトルも760cm-1に新しい吸収を生じた。