64 巻 (1961) 6 号 p. 1137-1139
スチレンを幹とするメタクリル酸イソブチルグラフト共重合体をイソプロピル化ポリスチレンのヒドロペルオキシドをもとにして合成した。その0.05%ベンゼン溶液で単分子膜をつくり,F-A曲線からグラフト共重合体の極限面積を測定した。
極限面積はポリスチレンが6Å2,イソプロピル化ポリスチレンが7.6Å2,そのヒドロペルオキシドが12Å2,グラフト共重合体が18Å2と順次に増加した。
前三者の重合体の基本分子当りの極限面積は分子量により変化しないので,これらの極限面積の増加は分子構造の変化から生じたものと考えられる。グラフト共重合体の極限面積が大きいのは,分岐したポリメタクリル酸イソブチルの極限面積が大きいからである(40Å2)。
なおポリスチレンにメタクリル酸ベンジルをグラフトさせた共重合体の極限面積も,グラフト物の比較のため同時に測定した。