66 巻 (1963) 1 号 p. 69-73
Ciba社からUnitexER類として市販されている,ポリエステル繊維用のすぐれたケイ光増白染料の主成分であるα,β-ビス(5-メチルベンズオキサゾリル-(2))-エチレン(A)に置換基を導入し,それらの化合物の性質および各種合成繊維に対する適用性等を検討した。すなわち(A)を過剰のクロルスルホン酸とともに120~130℃に加熱して,クロルスルホン化し,これをアンモニアおよびn-ブチルアミン,β-シアノエチルアミン,シクロヘキシルアミン,アニリンなどの第一アミンおよびジエチルアミン,ジβ-オキシエチルアミン,ジβ-シアノエチルアミン,ピペリジン,モルホリンなどの第ニアミンと反応させて種々のスルホンアミド化合物を合成した。置換基の位置は赤外スペクトルの結果などからみて,4-位置であると考えられる。これらの化合物のジオキサンおよびジメチルホルムアミド溶液の吸収,およびケイ光ス,およびケイ光スペクトルの極大波長は一般に(A)に比べ5~10mμ程度長波長側に移動する。吸収強度は同程度であるが,ケイ光強度は減少する。これらの化合物でテトロン,アセテート,アミラン,ビニロンおよびカシミロンFなどの平織布を染色し,その増白効果ならびに増白布をフェードテスター中で照射し,布のケイ光強度の減少を測定することによって,日光堅ロウ性を試験した。一般に増白効果の特にすぐれたものは得られなかったが,第一アミンからの誘導体の方が第二アミンからの誘導体に比べて良好な結果を与えることを知った。