66 巻 (1963) 4 号 p. 450-455
ショ糖脂肪酸エステル( S F E ) の製法として, 現在行なわれている一般的製法は, アルカリ触媒の存在下, ショ糖と脂肪酸メチルエステルとのエステル交換反応による合成法である。したがって,反応生成物または,粗SFE中には多くの成分を含む。すなわちショ糖,脂肪酸メチルエステル,ショ糖モノ脂肪酸エステル(モノエステル),ショ糖ジ脂肪酸エステル( ジエステル) , ショ糖トリ脂肪酸エステル( トリエステル) , ショ糖ポリ脂肪酸エステル( ポリエステル) , 脂肪酸アルカリ,脂肪酸等である。
著者は各成分の定性にシリカゲルと焼石膏を用いる薄層クロマトグラフィー(TLC)を応用し,迅速かつ簡単にその目的を達した。すなわち, モノエステル, ジエステル, トリエステル, ポリエステル類を分離定性した。その上, ショ糖の 水酸基に結合する脂肪酸の位置の相違による異性体のいくつかを分離した。また,SFE中に含まれる未反応脂肪酸メチルエステル, 未反応ショ糖, わずかに含まれる脂肪酸および脂肪酸アルカリも分離定性した。