66 巻 (1963) 5 号 p. 643-647
低圧ボイラーにおける気水共発ならびに防止法を明らかにする目的で,常圧下の沸騰塩類溶液の泡立ちならびに泡立ち防止剤の実験,および実験ボイラーを使用した圧力15kg/cm2における気水共発の実験を行なった。その結果
1)常圧下では約0.03N以上の濃度で安定した泡立ちがみられ,液面の上昇は蒸気発生量に比例する。泡立ち防止剤は1ppm程度の添加で泡立ちを抑制できるが,時間の経過とともに再び泡立ちを示すようになる。使用した防止剤の中ではジラウリルセバカミド,ジステアリルカルバミドなどが比較的長時間有効であった。
2)実験ボイラーにおいてはボイラー水の溶解固形分が少ないと,泡立ちを示さず気水共発率は1~10%で蒸気発生量により大きな変化はない。溶解固形分の多い場合の気水共発率は蒸気発生量に従い大きな変化を示し,発生量が少ないと1%以下,多いと10%以上にも増加する。発生量の少ない場合はボイラー水面の泡沫層が水滴の飛散を抑制するためであり,蒸気発生量が多いと泡沫層の厚さが増し,ボイラー水が泡沫の状態で蒸気管に流入し,著しく気水共発率を増加するものとみられる。