工業化学雑誌
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ポリビニルピロリドンの吸湿性とガラス転移温度
杉浦 正昭藤井 悦男
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1963 年 66 巻 8 号 p. 1228-1230

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抄録
ポリビニルピロリドン(PVP) のガラス転移温度(Tg) をディラトメトリーによるV-T曲線から求めると, 乾燥状態では85~87℃であった。水分の吸収およびポリエチレングリコール(PEG)の添加により転移温度は降下するが,これは一定範囲の水分およびPEGの重量分率まではTg=A-Bplm(A,B:定数,pl:可塑剤重量分率)式にしたがう。すなわち水分では15%まで直線的に(m=1),PEGでは20%までm=1/2に従って降下,それ以上の含有率では,Tgは急速に低下する。また重量法により20℃におけるPVPの吸湿量を測定したが,一般の繊維ポリマーにおける等温吸湿曲線と同様な曲線を得た。
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