68 巻 (1965) 3 号 p. 499-503
エチレンと1,2-ジクロルエタンの混合物を加圧下でγ線照射し,反応生成物ならびに反応条件の影響をしらべた。主反応生成物は1,2-ジクロルブタン, 1,2-ジクロルヘキサンなど, 一連の偶数炭素の1,2-ジクロルアルカンと, 1-クロルヘキサン,1-クロルオクタンなど一連の偶数炭素の1-クロルアルカンであった。副反応生成物は1,4-ジクロルブタン,1,6-ジクロルヘキサンなど偶数炭素のα,ω-ジクロルアルカンのほか反応機構から予想される連鎖終結反応生成物である多塩素化アルカンが認められた。これらテロマーの分子量は1,000程度(炭素数で約50)までの分布を示すが, 数平均分子量と塩素含有率から計算した1分子あたりの塩素原子数は,分子量に関係なく約1.5と一定であった。したがってテロマー組成は分子量の高低にかかわらず1,2-ジクロルアルカンと1-クロルアルカンのほぼ等モルの混合物と考えられる。