工業化学雑誌
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熱天秤によるポリプロピレンの熱分解の検討
大沢 善次郎松崎 啓
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68 巻 (1965) 3 号 p. 570-573

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抄録

ポリプロピレンの熱分解機構を解明する目的で,ステアリン酸銅,オキサニリドを加えたポリプロピレンの熱処理時の重量変化を自動記録式熱天秤で検討し, 次の結果を得た。一定の誘導期後に重量増加があらわれ, これは徐々に増加し,最大値を経て次第に減少する。この重量変化曲線は, ヒドロペルオキシド, カルボニル基等の含酸素官能基の生成による重量増加と揮発性分解物の生成による重量減少の競争反応を示し,その形態は,温度,添加剤の種類,量およびフィルムの厚さにより異なる。この重量変化法で求めた誘導期と酸素吸収法のそれとは大体同一の傾向を示すことから,熱天秤による承量変化の測定法は,ポリマーの熱安定性,あるいは添加剤の効果を検討する上で,簡単でしかも有効な解析法と考えられる。同一重量変化点におけるポリマーの劣化度は,酸化抑制剤としてのオキサニリドを添加した場合の方が少ない。

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