68 巻 (1965) 7 号 p. 1206-1209
天然および合成高分子物質は蒸気圧が低いので通常のガスクロマトグラフ分析法の対象とならないが,それらを熱分解すれば各高分子物質に特有の分解生成物がえられるので,生成物のクロマトグラムからもとの高分子物質の同定が可能である。
著者らはフィラメント状電気抵抗体をコイルに巻き,その中に試料数mgをおき,電熱によりこれを熱分解してクロマトグラムをえる方法により, 約3 0 種の試料について実験を行なった。その結果, 各高分子物質に特有のクロマトグラムがえられ,この方法により同定が可能であることがわかった。さらにこれらのデータより未知物質の検索を容易にするために,クロマトグラムのピークを大きさの順に3つ選んで表示する方法を案出した。