工業化学雑誌
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ピリジン環を有する2-ピラゾリン型ケイ光増白染料
丸山 雄士川合 昌路黒木 宣彦小西 謙三
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1966 年 69 巻 1 号 p. 86-90

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抄録

1,3,5-トリフェニル-2-ピラゾリン誘導体の構造とケイ光スペクトルの関係を考察し,1-フェニル基のp-位に親核性基を,また3-フェニル基のp-位に親電子性基を有する場合ケイ光極大は長波長側に移り,反対に1-フェニル基に親電子,3-フェニル基に親核性基を導入することによってケイ光は短波長側に移され,前者はとくにその傾向がいちじるしいルという事実を見いだした。このことが,ピリジン環を有するカルコンとアリールヒドラジンとから合成された3-(2-メチ-5-ピリジル)-1,5-ジフェニル-2-ピラゾリン誘導体においても成立することを確認した。これらピリジン環を有するピラゾリン類はテトロンおよびポリプロピレンに対しては染着性が低く,カシミロンF上では黄色に着色して増白効果を示さない。アセテートおよびアミランに対しては増白効果を有するが,ケイ光極大が一般に長波長側にある。しかしながら1-フェニル基のp - 位にカルボキシル, メトキシカルボニル, スルファモイルなどの親電子性基を導入することによってケイ光は短波長側に移り良好な増白効果を示すようになった。カーボンアーク灯退色試験機で照射して耐光堅ロウ性を比較したところ,メトキシカルボニル基を持った誘導体はアミラン上で耐光性は劣るが他のものは比較的良好な結果を示した。

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