工業化学雑誌
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塩化カルシウムと三酸化イオウとの反応
杉山 幸三高橋 武彦
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69 巻 (1966) 4 号 p. 605-607

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抄録

塩化カルシウムと三酸化イオウとの反応による硫酸カルシウムと塩素との生成について,400~700℃ の温度範囲で検討した。反応はCaCl2 + 2SO3 = CaSO4 + SO2 + Cl2 のように進行し, 600℃ 以下では活性化エネルギーが約19 kcal/mol であることから,硫酸カルシウム中の塩素イオンの拡散律速と考えられた。また,620℃ 以上では急激な反応速度の上昇が認められた。三酸化イオウの代りに二酸化イオウ,酸素混合ガスを通じた場合に,反応がほとんど進行しないことから,亜硫酸カルシウムを経過する反応はきわめて遅いことがわかった。このことは,塩化カルシゥムに1~4wt%の酸化鉄(III)を添加するとき,上記反応式の生成系の亜硫酸ガスが繰り返し三酸化イオウに転換されるため,亜硫酸ガス,酸素混合ガスを供給する場合でも容易に70%以上の反応率が得られることからも確認された。

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