70 巻 (1967) 1 号 p. 33-36
放射線イオン化検出器を用いて,各種有機物の相対感度を測定し,分子量または炭素数が相対感度におよぼす影響を調べた。その結果,n-パラフィン,イソパラフィン,芳香族炭化水素,アルコールなどについて相対モル感度は同族の化合物で分子量に関係なく一定であった。さらにイオン化ポテンシャル,電離断面積,再結合率,試料分子と準安定アルゴン原子の衝突の速度などの他の因子よりも,Penning効果が主にイオン化室内で起こると仮定して求めた理論曲線によっても,この傾向は支持される。しかしながら相対モル感度は検出器によって異なっていた。これは放射線源や内部印加電圧の差による。得られた相対感度値を用いて,同じグループに属する混合試料成分を実験誤差内で定量した。さらに印加電圧,キャリヤーガス流速を変化させた時の感度および相対感度の変化をも調べた。