70 巻 (1967) 3 号 p. 291-296
種々のアンチモン酸化合物を合成し,それらのイオン交換性を測定した結果,アンチモン酸アルミニウム,アンチモン酸ジルコニウムおよびアンチモン酸スズが物理的および化学的に安定な陽イオン交換体であることがわかった。
とくに,それら安定なアンチモン酸化合物のうち,アンチモン酸ジルコニウムについて合成条件およびイオン交換性について比較的詳細に検討した。
アンチモン酸ジルコニウム陽イオン交換体はピロアンチモン酸カリウム水溶液と硫酸ジルコニウム水溶液との反応によって得られた沈殿を水洗,乾燥することによって白色の塊状物として調製された。
イオン強度を等しくした0.1N(KCl+KOH)溶液を用い,バッチ法によるpH滴定曲線は弱い一塩基性酸を示した。
このアンチモン酸ジルコニウムへのK+の吸着量はpHの増加とともに増加した。
さらに, 0.8φ×10cmのカラムを用い希硝酸を溶離液としてミクロ量のLi, Na, Kを効果的に分離することができた。