71 巻 (1968) 8 号 p. 1259-1263
スチレン-α-クロルおよびα-ブロムアクリル酸メチルの60℃におけるラジカル共重合を行なった。その結果下記のモノマー反応性比を得た。ポリスチレンラジカルに対するα-クロルおよびα-ブロムアクリル酸メチルモノマーの相対反応性log1/r1は,近西らの報告したα-アルキルアクリル酸メチルモノマーの反応性のα-アルキル基の立体的大きさとの相関から大きくはずれ,立体効果以外の電子的効果も働いていることを示した。
コポリマーの核磁気共鳴吸収スペクトルは二つのホモポリマーのものの単なる重ね合わせでなく複雑な分裂を示した。しかしスチレン-メタクリル酸メチルの場合の解析にならって“co-isotacticity”σを算出すると両共重合系についてσ≒1となった。このことは交叉生長反応におけるスチレン単位のベンゼン環とα-ハロアクリル酸メチル単位のハロゲン原子の間の反撥作用を示唆する。