工業化学雑誌
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N-フェニルウレタンの水素結合におよぼす溶媒効果
田中 武英横山 哲夫山口 幸男長沼 清浩
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72 巻 (1969) 11 号 p. 2430-2436

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抄録

N-フェニルウレタンの水素結合におよぼす各種溶媒の効果を赤外吸収スペクトル法によって検討した。ウレタン基の遊離NHの伸縮振動の吸収およびウレタン基同志の結合NHの伸縮振動の吸収は溶媒の種類によらず,それぞれ3440~3455cm-1,3330~3355cm-1にみられた。溶媒との結合NHの伸縮振動の吸収は溶媒の種類により大きな影響を受け,脂肪族・脂環族エーテルは最も低波数の3290~3310cm-1,ケトンは3315~3320cm-1,エステルは3350~3355cm-1,芳香族エーテルは3345~3355cm-1,ベンゼン環(π-水素結合)は3400~3420cm-1,塩素化炭化水素は最も高波数の3420~3435cm-1に現われた。NHに対する溶媒のブロトン受容力は,脂肪族・脂環族エーテルが強く,以下ケトン,エステル・ウレタン・芳香族エーテル,ベンゼン環,塩素化炭化水素の順であった。ウレタン基のC=O伸縮振動の吸収もNHの場合と同様に溶媒の種類に影響を受けたが,その程度は小さかった。その他ウレタンの濃度変化による影響に対しても考察を加えた。

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