洗浄性において天然汚染布と類似した性質を示す人工汚染布の開発を目的として本研究を行なった。天然汚染布から抽出した汚垢の分析結果により,汚垢成分を大別すると有機質汚垢と無機質汚垢とになる。人工汚染布の作製に当ってモデルとして選んだ有機質汚垢および無機質汚垢の組成や配合比,汚垢の付着量などを種々かえてスポヅト法で人工汚染布を作製した。
これらの人工汚染布を界面活性剤およびビルダーの代表としてえらんだドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaDBS)とトリポリリン酸ナトリウム(STPP)水溶液による洗浄性を天然汚染布のそれと比較検討した。
その結果,粘土とカーボンブラックを100対1で混合した無機質汚垢50wt%とトリグリセライド,脂肪酸,コレステロール類および炭化水素化合物の配合物からなる有機質汚垢50wt%の組成をもつ人工汚垢をスポット法で清浄布に付着させてえた人工汚染布がもっとも天然汚染布に類似した洗浄性を示した。